朝倉山椒は日本一の山椒

 全国で栽培されている山椒の多くは品質改良された朝倉山椒です。枝にトゲがなく実が多く香りが良いのが特徴です。
八鹿町朝倉の地名に由来して朝倉山椒の名称がついたと言われています。
 明治45年頃、植物学者の牧野富太郎先生が八鹿町朝倉で朝倉山椒を見学し新品種と認定し「アサクラザンショウ」の名称で新品種を登録しました。但馬地方では「朝倉さんしょ」と呼んでいます。
 朝倉山椒は400年以前からありました。
慶長16年(1611年)但馬生野奉行の間宮直元が駿府城の徳川家康に但馬名物として朝倉山椒5箱を献上しました。
寛永年間と考えられる11月2日の文書には、出石藩の高僧である沢庵和尚が、松平阿波守に朝倉山椒  一折を贈呈しています。
 また天正14年(1586年),豊臣秀吉が茶店で白湯に焦がした山椒をふりかけ,浮かして飲み「淡白で一興、風流だ」と言って喜んだという話も伝わっています。
これが朝倉山椒かどうか分かりませんが、山椒が重宝されていた事実が分かります。
朝倉山椒は400年の由緒を持つ但馬を代表する名産品です。
歴史的な由緒を持つ天下一の山椒が朝倉山椒です。
(養父市まちの文化財より抜粋)